永遠なる戦後 必然たる哲理 個としての私 を索〈もと〉めて





戦後の生を紡ぐ

愛別離苦を超えて




 

 


◆著 者: 小栗 竹子

◆発行年月日:2000/02
◆サイズ:四六判・上製
◆ページ数:336ページ
◆ISBN:978-4-10-87196-019-9
◆定価:2400円+税


 

■内容紹介■

「あの戦争で夫を失った市井の女性が
凄まじいまでの思索と内省
そして日々の懸命な生活を通して
自己と時代と社会を直視し続けた記録日誌


 世の中にはあの十五年戦争を語り継ぐ男性の戦記は枚挙に暇ないが、戦争中から引き続き、この戦争のつけを戦後の生活にも担わされて来た、戦争未亡人の戦いはほとんど無視されている。今年八十歳を迎えた私が、今更この恥多き記録を書き遺そうと思うのは、自然死ならともかく、不自然な死によって愛別離苦の業苦を彼我の人びとにもたらす戦争は、二度とあってはならないと思うからである。(本書「まえがき」より)