建物は流されてしまったけど……父の遺志を継ぐ三代目〈写文集〉


 

おながわ ささき しゃしんかん 

女川佐々木写真館

2011年3月11日、その日から



◆ 鈴木 麻弓 著・写真

  佐々木 厚・写真

◆ 発行年月日:2012/3月

◆ サイズ: B5判変型(18 x 18 cm)

◆ ページ数:216頁(カラー132頁)

◆ ISBN:978-4-87196-049-6

◆ 定価:2000円+税


■内容紹介

震源地に最も近い町(ふるさと)、

人びと、

そして Life(すべての時間)を切り撮る! 

 


 女川(おながわ)・佐々木写真館。スタジオも、店主である父も母も消えてしまった。あの憎たらしい津波によって何もかも流されてしまった。満潮の度に冠水し、そのうち写真館は海の底に沈むだろう。「店は継がなくても、技術だけは継いでくれ」と父は娘に言った。娘はあの日「死ぬまで写真家として生きていく」と天に向かって誓った。両親のために。そして故郷のために。

(本文より)





●著者プロフィール

●鈴木 麻弓(すずき まゆみ)

佐々木写真館三代目。1977年、宮城県女川町生まれ。父は肖像写真家の佐々木厚。大学時代に渡部さとるのアシスタントを務めた後、カメラマンとして独立。東日本大震災で両親が行方不明になり人生が一転する。女川の人びとの様子をおさめるべくシャッターを切り続けていく。